タイで【CHANG知育教室】の運営
タイで障害をもつ子ども達にセンソリー教育を推進
私たちは、協力団体であるタイの子供財団(Foundation for Children)と共に、発達障害を持つ子供の成長促進のため「CHANG知育教室」を運営しています。
ここのラチャニー校長は、タイの福祉分野では国家最優秀者にも選ばれた方。
子供とどう触れ合うか、いつも私たちにたくさんのことを教えてくれます。
この教育は、タイでは「センソリーインテグレーション教育」「感覚統合療法」と呼ばれていますが、私たちは分かりやすく「知育教育」と表現しています。
孤児院や保護施設で暮らす子供の中には、知能や行動に障害を抱える子がいます。
言葉や動作の遅れ、注意力や集中力がない、自分傷つけてしまう、笑顔のない子供もいたり、その症状は様々です。
この原因は、母体にいた時から働いている“感覚の障害”による場合があります。
望まれないで生まれた子、捨て子、虐待、逆境の中で生まれ育った子供は、心の奥底に深い悲しみを抱えていて、親から抱っこされたり、手をつないだり、触れ合うことでの愛情が大きく不足しています。
愛情を通じて得る、見たり、聞いたり、触れたりの“感覚”は子供の成長にとても重要なのです。この治療・発達に効果があるのが、私たちが行う知育教育です。
おもちゃを使いながら、ゲームをしながら、触れ合いながら、子供が「楽しいな」「やってみたいな」と自主的に行うリハビリテーションで、子供の成長を促進します。
私たちはこの教育をタイの子供財団、そしてマヒドン大学と協働で研究、実施しているのですが、子ども達からは「勉強が楽しい!」と、そして先生たちからは「とても成長している!」と、非常に高い評価を頂いています。
そして今では、東南アジア各国、そして日本からも教育関係者が学びに訪れるほどとなっているのです。
タイの子供財団の本部はナコムパトム県ですが、CHANG知育教室は、カンチャナブリ県の「子供の村学園」にあります。
ここは首都バンコクから車で4時間ほど。ひとつの山が丸ごと施設となっていて、大自然に囲まれた美しい場所です。
現在ここには、小学3年生から中学3年生まで、71人が暮らしています。
ここで暮らす理由は様々、捨て子だったり、経済的な理由で親と住めないとか、その中に発達障害を持った子ども達も含まれています。
敷地内には幾つもの教室があるのですが、CHANG知育教室は2つの建物を使用しています。
2014年から知育教材の提供を続け、2018年に「CHANG知育教室」の名称になりました。
知育教材とは、こういうものです。
宇宙キット、カエルや人体の模型、パズル、積み木、顕微鏡、望遠鏡・・。
子ども達が喜んで勉強してくれそうなものばかり。楽しそうです。
大ベテランのニイ先生。教育セミナーの講師として出張ばかり、いつも大忙しです。
これは野菜で人形を作っているところです。自分の口から言いづらいこともで、野菜人形を使うと言いやすくなるのです。
こちらのペン先生が「知育教育を一緒にやりましょう!」と提案してくれました。
この施設に11年勤めている方。いつもとって優しいです。
ルン先生はこの施設の卒業生です。大学にも行き、科学の教員免許も取りました。
男の子ビプと一緒に、カエルの解剖キットで勉強しています。
この男の子は13才のガイ。なんとサッカーのカンチャナブリ県選抜選手です。
タイでもサッカーは大人気ですから、みんなガイを目標にしています。
ハーフのウワは10才。カメラが大好きでいつもCHANGのカメラで遊んでいます。
ラチャニー校長と世界地図を使ってお勉強。タイはどこかな~?
みんなCHANG知育教室でのお勉強が大好き!とっても楽しそうです。
勉強を押し付けるのではなく、子ども達に「やりたい!」って気持ちになってもらうことが大切です。
前は教室で寝っ転がっていた子、表情が全くなかった子もいました。
でも今では、みんながこの笑顔!そして集中して勉強しています!
私たちはこれからも知育教材の提供を続け、タイの先生方と共に、子ども達がもっと楽しく学べる教室をつくっていきます。
世界中にこの教育を普及し、多くの子ども達が楽しく成長すること、それが私たちの目標です。