カンボジアのサポート学校1【スタンミエンチャイ スクール】
※スタンミエンチャイスクールは、2016年にオーナーが土地を売ってしまい、廃校になりました。
施設より
- 多くの子ども達はゴミの山で生活していました。元の環境には、絶対に戻したくありません。
- 親や親戚がいて家がある子もいます。でもその殆どの子が虐待や育児放棄に苦しめられています。
- 子ども達は、家にもゴミの山にも帰りたくないと言っています。ここから帰らなくてもいいように、この施設を生活できる孤児院にするのが目標です。
生活できる施設を目標にしている学校
カンボジアの貧困問題や家庭問題は深刻です。家を持てない家庭、子供を大切にできない家庭がたくさんあります。
この施設はゴミの山で生活していた子、ゴミ山を遊び場にしていた子、虐待や育児放棄でできるだけ家にいない方がいいと判断した子たちを保護している学校施設です。
衛生的にも精神的にもその環境に子供をおくわけにはいきません。先生はできるだけたくさんの子供を受け入れたいのですが、今は午前の部と午後の部で合計220人が限界。その時間が終わると環境の悪い家に帰さなければなりません。
全ての子ども達も「この学校で生活したい」「家には帰りたくない」と言っており、この学校に寝室やシャワー室を設けて生活できる孤児院にすることが目標です。
施設の風景
運営はNPO法人。政府の支援はありませんが、プノンペン市長や地域の先生方が、個人的に支援しています。
パラー先生。元は代表だったのですが、運営よりも子供の教育に専念したいと代表を降りています。
人が来ると遊んでほしくて我慢できないようです。
とても広い校庭です。資金さえあれば、ここに生活施設を建設することは充分に可能です。
文房具に大喜び。調理室はないので、お米などの食材は家に持って帰ります。
「家に帰りたくない、ずっとここで生活したい」と全員が言っています。
元気で明るい子ばかりでした。この学校が本当に好きなようです。
一生懸命に勉強しています。シンガポールの大学生グループが、ボランティアで教えに来ていました。
ずっとパジャマの女の子。もっとオシャレしたい年頃かな。
女の子たちは洋服のデザイナーになるのが夢です。
まだ生活できる設備がないので、授業が終わると家に帰さざるを得ません。虐待が心配で家まで付いて行くことも多々あります。
親や親戚の中には、この施設で学んでいることが面白くなく、ゴミ山の生活に戻してしまう場合もあり、それはとても悲しいことです。
学校には広い校庭があるので、資金さえあれば生活施設は充分に建設可能でしょう。
午前の部に来る子が7時~10時、午後の部は13時30分から16時、合計220人の子供を5人のスタッフで見ています。先生も言うように、スタッフ不足も切実な問題と感じました。
ITを学ばせたいと強く願っているので、数台でもパソコンがあればみんな一生懸命に勉強してくれることでしょう。
施設概要
名称 | スタンミエンチャイ スクール |
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所在地 | カンボジア プノンペン市 スタンミエンチャイ地区 |
運営 | NPO法人 VCAO |
設立 | 2007年~ |
子供の人数 | 220人 |
子供の年齢 | 3才~17才(男50%:女50%) |
スタッフの人数 | 5人 |
孤児院に来た状況 | ゴミ山で生活していた子。家があっても虐待や育児放棄、親がドラッグ中毒、アルコール中毒など、家庭環境が悪い子供。 |
どのような人に育ってほしいか | 一生懸命に勉強して自立してほしい。そして将来は、この施設を助けてくれるような大人になってほしいです。 |
特に教えたい教育 | これからは絶対にITの知識が必要です。 |
進路 | 勉強のできる子は中学、高校までは行く。大学に行きたがっている子もいるが今は政府に反対されている。その理由は、大学の学費は施設が出すのではなく、家庭が出すべきだとの意見です。 |
進路先の学費 | 施設やNPOが支援しています。 |
子供達はどんな仕事を目指しているか | 女の子は、洋服のデザイナーやメイクの仕事。 |
実際に卒業生はどんな仕事をしているか | 男の子は、車やバイクの修理技術を学んで独立している子もいます。都心部で独立するのは難しいが、田舎に行けば独立も可能です。女の子はミシンで裁縫の仕事をしている子がいます。 |
子供達が好きな遊び | サッカー、テニス、ゴム跳び |
足りない物資 | お米、食料品、文房具など。 |
必要な備品 | パソコンが5台欲しい。 |
修理したい場所 | 生活できる施設に改築したい。 |
食事の問題 | 調理する設備がないので、頂いた食材は家に持って帰らせています。 |
医療の問題 | ちょっとした怪我や病気は、スタッフが治します。 |
精神的な問題 | 虐待で親を怖がっている子がたくさんいます。 |
進路先の学費 | 支援しています。 |
教育上の問題 | クメール文学、数学、社会、歴史、英語、絵画、パソコンなどを学校で教えています。 |
その他、学校が抱える問題 | 資金不足、施設の改築、そしてスタッフが足りません。あと5人は必要。 |
日本人は来ますか | 日本人は、たまに来ます。半年前にも来ました。 |
どの国からの支援が多いですか | カンボジア、シンガポール |
次に来た時に求めるもの | 米、食料品、文房具(特にカラー鉛筆が人気で、足りないとケンカになってしまう。)、バドミントン、サッカーボール、バレーボール |
日本(世界)に伝えたいこと | スタッフを増やす資金とお米不足が切実な問題です。先ずはそこを助けてほしい。 |
当日対応者 | パラーさん(元代表) |
※以上は実際に行って直接お伺いし、更に後日、現地人スタッフが電話やメールで再確認したもの、または施設のホームページやパンフレットに記載されている内容で構成されております。
それでも翻訳者の解釈や現在の状況によっては、若干内容が変わっている可能性もあります事ご了承下さい。
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