ベトナムのサポート施設4【テレサ ファシュ】
施設より
- 先週は、16才の女の子が亡くなりました。1ヶ月前も9才の男の子が亡くなりました。
- 多くの子供が目に障害を持っています。手術するには、シンガポールまで行き13,000$必要です。
- 政府の支援はありません。個人で運営しています。
障害を持った子は、捨てられてしまうことがあります。
キリスト教の信者でもある先生ですが、宗教問わず多くの子供を受け入れています。
私達がベトナムで関係ある施設の中でも際立って状況は切実です。
最近だけでも二人の子が病気で亡くなっており、 施設にいる多くの子が重度の障害を抱えています。
ベトナム戦争で撒かれた枯葉剤は、子孫にまで重度の影響を残し、目の病気、知的障害、骨のがん等に小さい子供が苦しい思いをしています。
更にそうした子供を育てることができない家庭は、病院やこの施設の前に自分の子供を捨てて行ってしまうのが現実です。
先生は子ども達が学校から帰ってくると、必ず一人一人を抱きしめてキスをしていました。
学校に行けない子供は、ずっと施設にいます。
中には学校の勉強ができない分、施設でマッサージの勉強をして将来の自立に備えています。
施設の風景
車も入れないような狭い路地をずっと歩いた場所にある、とても小さい施設です。
先生から目の病気の切実なお話しを頂きました。
車椅子から動けない子が10人ほどいます。皆とてもおとなしいです。
この赤ちゃんは、骨の病気でほとんど動けません。
中学生の女の子がずっと面倒を見ていました。
いちばん元気な男の子。後ろに飾ってある工芸作品は全部自分が作ったと言っていました。
最近はパズル遊びが人気です。
20人の子は学校に通っています。
通えない子は、施設でマッサージの勉強をしています。
子ども達に混ざって、障害を持ったお年寄りの姿もありました。
この中にも目の病気の子がいます。時間帯によって目の表情が大きく変化します。
施設はとても狭く、外で遊ぶスペースも全くありません。
個人運営での先生のご苦労を感じました。
とても小さい施設です。ここで60人近くの子供を育てるのはかなり厳しいと感じました。
場所自体も道路から細い路地を10分以上ずっと歩いた奥地にあり、施設の外でも子供達が走り回って遊べるようなスペースは全くありませんでした。
帰り際に大変な大雨が降りました。
先生が私達にカッパを貸してくれて、小学生の男の子が、大雨の中をずっと歩いて道路まで送ってくれました。
本当に心の優しい先生と子ども達でした。
施設概要
名称 | テレサ ファシュ 孤児院 (TERESA PHANXICO) |
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所在地 | ベトナム ホーチミン市 3区 |
運営 | 先生個人 |
設立 | 1985年~ |
子供の人数(男女比) | 58人(男75%:女25%) |
子供の年齢 | 7ヶ月~24才(その他に何人かのお年寄りもいました) |
スタッフの人数 | 7人 |
孤児院に来た状況 | 両親もしくは片親がいない、捨て子、病気の子を育てることができない家庭、市役所からの要請もあります。 |
どのような人に育ってほしいか | |
特に教えたい教育 | 学校に行っている子にはコンピューター、行けない子にはマッサージ。 |
進路 | 大学まで行ってほしい。 |
進路先の学費 | 施設が負担 |
子供達はどんな仕事を目指しているか | 殆どの子が病気、それでもマッサージ師になれるよう教えています。 |
実際に卒業生はどんな仕事をしているか | 冷凍食品の工場など。 |
子供達が好きな遊び | パズル、音楽 |
足りない物資 | 米・ミルクなど |
必要な備品 | 洋服などを整理するタンス |
修理したい場所 | |
食事の問題 | 少ないが一日三食出しています。 |
医療の問題 | 目の治療には高額な費用が必要です。 |
精神的な問題 | 大きい子が小さい子の面倒を見てくれるので助かっています。 |
教育上の問題 | 重度の障害があるので、教育以前の問題が多いです。 |
その他、学校が抱える問題 | 生活費、学費など資金不足が切実な問題。施設のスペース不足。 |
日本人は来ますか | 日本で看護師をしている女性が毎年来てくれます。 |
どの国からの支援が多いですか | ベトナム |
次に来た時に求めるもの | 寄付金、タンス |
日本(世界)に伝えたいこと | |
当日対応者 | ホアン ヴァン ビンさん(代表)Hoang Van Binh |
※以上は実際に行って直接お伺いし、更に後日、現地人スタッフが電話やメールで再確認したもの、または施設のホームページやパンフレットに記載されている内容で構成されております。
それでも翻訳者の解釈や現在の状況によっては、若干内容が変わっている可能性もあります事ご了承下さい。
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